「主イエスの名のためなら」 使徒の働き21:1~14 パウロたち一行は、20章で、エペソの長老たちと別れを告げて、ミレトスからエルサレムに向かいました。この時のパウロの同行者は、この使徒の働きを記しているルカ、そしてベレヤ人ソパテロ、テサロニケ人アリスタルコとセクンド、デルベ人ガイオ、テモテ、アジア人テキコとトロピコの8人だったようです。ルカ以外は、パウロが伝道した地域で出会い、この宣教の働きに加わった同労者たちです。なんとも心強いことでした。 彼らはまずミレトスの港から船に乗って出航し、コスに直行しました。翌日コスからロドスに向けて約100㎞の道のりを進み、ロドスからさらにパタラに渡りました。そこでフェニキア行きの大きな商船に乗り換えて、南東に進路をとり、キプロス島を左に見ながら、650㎞を一気に進み、シリア地方のツロに到着し、そこで7日間停泊したとあります。この大型商船はここで積み荷を降ろし、メンテナンスなども行ったのでしょう。パウロたち一行は、7日間あるならばということで、ツロでクリスチャン仲間を捜しました。ステパノの迫害以来、エルサレムから散らされてしまったユダヤ人クリスチャンたちがここにもいるはずだと期待してのことでした。そして期待通り、クリスチャン仲間は見つかり、互いに励まし合うことができたようです。 しかしツロ滞在中、そこに住むクリスチャンたちは、聖霊によって、エルサレムでパウロに災いが降りかかると知らされました。ここで注意したいのは、聖霊はこれから起こる災いを彼らに告げはしましたが、パウロのエルサレム行きを止めるようにと導いたわけではないということです。しかし彼らは、この聖霊の御告げを受けて動揺し、パウロに繰り返し忠告しました。「今エルサレムに行くのは危険だ」「お願いだから行かないでくれ」「あなたを失うことは、教会全体の損失だ」「まだやるべきことが多くあるはずだろう」想像するにこんなことを言って止めたのではないでしょうか。どれもごもっともな話です。あけれどもパウロは、7日間の滞在期間が終わると、あっさりとそこを出て、エルサレムへの旅を続けました。ツロの人々は、家族総出で港に行き、お見送りをし、海岸でひざまずいて共に祈ってから、別れを告げました。そして、パウロたちは船に乗り込み、彼らは自分たちの家に帰って行ったのです。 パウロたち一
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