「マリアの賛歌」 ルカの福音書1:46-55 ルカの福音書は、「女性の福音書」とも呼ばれています。なるほど、 1 章のはじめから、祭司ザカリヤに並んで、妻エリサベツが登場します。神殿で香をたく祭司ザカリヤにみ使が現れ、 「あなたの妻エリサベツは、あなたに男の子を産みます。」 と言うと、ザカリヤは、 「この私は年寄りですし、妻ももう年をとっています。」 と不信仰になり、その結果として口がきけなくなりました。ところが妻エリサベツは御使いが告げたというその言葉を信じて受け入れ、間もなく彼女はみごもり、 1 年後には男の子を産むのです。そしてその時に口のきけない夫に代って、 「この子の名はヨハネ」 とみ使いに告げられた通りの名前を付けたのした。 そして二人目の女性として登場するのが、マリアです。彼女は女性と呼ぶにはあまりに幼い少女でした。そんなマリアのもとにみ使いが現れ、あなたは神の御子をみごもると告げるのでした。戸惑い恐れるマリアでしたが、最終的には信仰をもって受けとめ、 「どうぞ、あなたのおことばどおり、この身になりますように。」 と応答しました。私たちのマリアに持つイメージはどのようなものでしょうか。おとなしくて控えめで、従順で…というなぜか大和なでしこを思い浮かべてしまうのですが、実際のマリアは少し違ったようです。女性の自律性など認められない封建的な社会の中で、12,3歳とも言われるこの少女が、個として「産む」と表明し決断する姿に、マリアの強い決意と信仰、献身の姿を見ることができます。ふと私が思い浮かべたのは環境保護の活動家、グプタさんです。マリアってあんなタイプだったのかしら…と言ってしまうと皆さんのイメージも変わってしまうのでやめておきます。 そんなマリアが叔母であるエリサベツのもとを訪れます。なぜでしょうか。御使いがマリアに現れたときに、エリサベツの妊娠を告げたからです。御使いは言いました。 「 1:36 見なさい。あなたの親類のエリサベツ、あの人もあの年になって男の子を宿しています。不妊と言われていた人なのに、今はもう六か月です。 1:37 神にとって不可能なことは何もありません。」 マリアはその言葉を聞いて決心がついたのかも知れません。この後 「どうぞ、あなたのおことばどおり、この身になりますように。」 と信仰告白に至っています。マ
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