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エッサイの根株から(イザヤ書11:1~10)

「エッサイの根株から」 イザヤ書11:1~10   イザヤ書には、たくさんのメシア預言がありますが、今日の聖書個所は、数あるメシア預言の中でも、クリスマスによく読まれる預言の一つで、メシア(キリスト)がお生まれになる予告にとどまらず、当時の大国アッシリアやバビロンへの裁きの預言、また、来るべき新天新地の預言まで内包されているスケール大きな預言なのです。私は、この説教を準備をする中で、この短い10節に、本当に豊かなメシア(キリスト)の姿と、メシアであるイエスさまが地上に来られることの大きな意味、意義が語られているのに、圧倒される思いでした。 1節「エッサイの根株から新芽が生え、その根から若枝が出て実を結ぶ」 。イエスさまが生まれる700年も前の話です。先週は大茄子川実習生が、イザヤ書6章から、イザヤが主に預言者として召されたときのことを語ってくださいました。今日の個所は、イザヤが召されてから20年以上経ったころの預言だと言われています。当時、世界を圧倒的な力で支配していたのは、アッシリアという超大国でした。アッシリアの強大な軍事力は全世界を覆い、イスラエルを含む小国は、その支配下に置かれました。神の民は、ダビデ王やソロモン王の頃の統一王朝から一転、分裂し、北イスラエルの10部族、南ユダの2部族に分断されていましたが、北イスラエルはすでにアッシリアによって陥落させられ、捕囚の民として引かれて行きました。南ユダも、神さまのあわれみによって、アッシリアの攻撃からは奇跡的に守られましたが、それでも神の前にへりくだることをせず、自らを誇り、その背信と傲慢のゆえに、やがてはバビロン帝国に滅ぼされ、多くの人々が捕囚としてバビロンに連れ去られることになります。そんな時代背景の中で、イザヤは、今日の個所の預言をします。   1 節「エッサイの根株から新芽が生え、その根から若枝が出て実を結ぶ。」 エッサイは、ダビデ王の父親です。ですから、これは、ダビデ契約が神に忘れられていないことを語っています。ダビデ契約とは、「わたしは、あなたの身から出る世継ぎの子をあなたの後に起こし、彼の王国を確立させる。彼はわたしの名のために一つの家を建て、わたしは彼の王国の王座をとこしえまでも堅く立てる。」(Ⅱサムエル7:12-13)という約束です。ダビデの家系から...