「恵みの契約」 創世記 15 章 7 ~ 21 節 皆さんは、約束をしたことがあるでしょうか。私は、子どもの頃は、簡単に約束をしたものです。「指切り拳万、嘘ついたら針千本飲ます!」から始まり、「命かける!」などと言っては、自分がこの約束を守る意思があることを伝えたものでした。大人になると、さすがに簡単には約束をしなくなりましたが、大きな買い物をするときなどは、契約書にサインをします。そして双方が書かれていることを守ること、守らなければペナルティがあることを確認します。 さて、今日は、神さまとアブラムとの約束のお話です。前の6節までで、神さまはアブラムに満天の星を示し、「あなたの子孫はこのようになる」と告げ、アブラムもその神の言葉を信じて、それが彼の義と認められました。神さまは、満天の星という視覚教材を用い、未だ見ぬ、数えきれないほどの子孫をアブラムに見させ、それによって彼は、子孫を大いに増やすという約束を信じることができたのです。残念ながらこのアブラムの信仰は、この後、何度も揺らぐのですが、それでも満天の星を見上げる度に、神さまは確かに子孫を約束してくださったのだと、信仰を奮い立たせたことでしょう。 さて、今日の聖書箇所には、神とアブラムが所有地に関しての契約を交わす場面が描かれています。7節 「主は彼に言われた。「わたしは、この地をあなたの所有としてあなたに与えるために、カルデア人のウルからあなたを導き出した【主】である。」 そうでした。まだ土地の問題がありました。神さまは、今までも何度か、このカナンの地を与えるとお約束くださいました。けれども、子孫の約束と同様、この約束もまだ果たされていません。アブラムは、思わず神さまに尋ねます。8節 「【神】、主よ。私がそれを所有することが、何によって分かるでしょうか。」 主よ、土地についても信じられるような何かを見させてください!ということでしょうか。神さまに疑問を発するのは、神さまとの関係の深まりだと、先回もお話しました。円滑な人間関係のコツは、言いたいことを言わない、ぐっと飲みこむことなのかもしれませんが、神さまとの関係は違います。子どもが親に、「どうして?」「なんで?」と質問するように、私たちは神さまに何でも質問していいのです。すると神さまは、当時の古代カルデア人が、契約を交わす際に使って...
礼拝メッセージ
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